- 音楽が認知症予防に効果的?
- 音楽好きに朗報!
音楽は好きですか?
突然ですが、この記事を書いている筆者は、大の音楽好きです。
好きな曲を聴けばストレスは解消されますし、その時の気分に合わせて色々なジャンルの曲を聴くことで気持ちを調整するのが日課です。ゆえに、音楽がないと生きていけません(笑)
あなたはどうですか?
多くの人は、何かしら好きな曲があったり、何となく音楽を聴きたくなることがあるのではないでしょうか?音楽は脳を活性化する効果があり、認知症の予防効果も期待できると言われています。
今回は、そんな音楽と脳のあれこれを、記事にしてみようと思います。
音楽は脳を活性化させる
音楽を聴くと、脳は活性化されます。
音楽が右脳を活性化させる・・・・という話しをよく聞くのですが、例えば、楽器を演奏すると、脳全体を活性化させる効果があるそうです。
自分にとって懐かしい曲を聴けば、脳の海馬という部分を刺激する効果があると言われていますし、好きな曲を聴けば認知機能が上がるということが脳の研究で明らかになっているという話しを筆者は聞いたことがあります。
また、聴くジャンルによって、活動する脳の場所も異なって来るようです。
自分の好きな曲を聴くのが一番では、と、筆者は思っていますが、それぞれのジャンルごとにその効果も異なって来ます。
例えば、ストレスに対するアプローチひとつを取っても、ヒーリング音楽がストレスを癒す音楽なら、テンポの速い音楽はストレスに打ち勝つ音楽になり得るでしょう。
脳に良い音楽活用術!
【音楽を聴く】例えば、好きな音楽を聴くだけでも、ストレス解消に役立ちます。いわゆる癒し系の曲を聴けば、リラックス効果が期待できますね。
何かをしながら、BGM的に音楽を聴くことも良いでしょうが、音楽を聴く目的で聴く。こちらの方が、より脳を刺激することになると言います。
そして、繰り返しになりますが、そもそも、音楽を聴くこと自体が脳を活性化させる効果があるのです。但し、大音量の音楽を聴き続けると、難聴になるおそれがありますので、注意しましょう。
【歌う】声を出して歌を歌うことで、より脳の活性化が期待出来ます。歌うためには、それなりの肺活量が必要となって来ますので、自然と多くの酸素が体内に取り込まれることになります。脳は多くの酸素を必要とするので、ここでも脳を元気にする効果が期待出来ますね。カラオケで大声を出すのも良いでしょう。
腹式呼吸をすることで、自律神経を整える効果もあるそうです。
さらに、洋楽など、外国語の曲を歌えば、頭も滑舌も鍛えられることでしょう。
【楽器を演奏する】ピアノやギターなどの楽器を演奏するためには、楽譜を覚えたり指をバラバラに動かしたりすることが必要になって来ます。これは、とても良い脳のトレーニングになると言われています。右脳と左脳をつなぐ、脳梁(のうりょう)と呼ばれる部分が活発に働き、右脳と左脳での情報の行き来も活発になるといいます。また、ドラムでは手足をバラバラに動かし、全身の体力も使うので、頭だけでなく身体の運動にもなりますね。
【リズムに合わせて身体を動かす】好きな音楽に合わせて身体を動かすと、ただ聴くよりもより多くの良い効果が期待出来るでしょう。軽く身体を動かすということは有酸素運動をしているということになります。例えば、社交ダンスは、人と話したり、異性を意識しておしゃれをすることなどもあり、認知症予防にとても良いと言われています。
ずっと同じ曲だけを歌ったり演奏するよりも、新しい曲に挑戦するとより脳が刺激されることになるでしょう。
モーツアルトでIQアップ?
モーツアルト効果という言葉を聞いたことはありますか?
モーツアルトの曲を聴くと頭が良くなるという話しは聞いたことのある方も多いのではないかと思いますが、モーツアルト効果というのはモーツアルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭が良くなる効果のことを指す言葉です。
これには諸説あり、効果があるかないかは現時点で結論が出ていません。
一般に知られるようになったきっかけは、1993年にカリフォルニア大学の心理学者らが学術誌「ネイチャー」に発表した論文だそう。この論文において、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調」K.448を学生に聞かせたところ、他の音楽を聴かせたり、または何も音楽を聴かせなかった学生よりも、スタンフォード・ビネー式知能検査の空間認識テストにおいて高い成績を示すこと、ただしこの効果は音楽を聴いて10分から15分程度だけ見られる限定的なものであることを報告した。この効果は「モーツァルト効果」と名づけられ、新聞等で広く報道されました。
ドイツ教育省は様々な分野の研究者を集めて検討をすすめ、2007年に「モーツァルト効果は存在しない」と結論づけた研究結果を発表しました。ただし、本報告は「音楽を聴く」だけでは知能が発達しないことを示したもので、「音楽を習う」ことで知能が発達する可能性については否定していないそうです。
また、IQが高い人はクラシック音楽を好むとも言われています。
番外編。ロックンロールでガン治療?!認知症とは関係ないけれど・・・・
先ごろ、筆者の好きな、AC/DCというオーストラリアのロックバンドの楽曲がガン治療の研究に使われました。
使われたのは、同バンドの、"Thunderstruck (サンダーストラック)"という曲。AC/DCは、日本では馴染みのないバンドですが、海外ではモンスターバンドで、1980年に発売されたアルバムの「バック・イン・ブラック」は、マイケル・ジャクソンの「スリラー」、ピンク・フロイドの「狂気」に次いで、世界で3番目に売れました。
さて、サンダーストラックはどのようにガン治療の研究に使われたのかと言うと。
どうやら、抗がん剤のカンプトセシン(カンプトテシンとも)という薬の効き目を良くするための加工工程に楽曲が利用されたようです。(筆者は難しすぎてよく解っていません。)
以下、音楽マガジンのNMEの引用です。
"AC/DCのヒット曲“Thunderstruck”が化学療法関連の抗癌剤、カンプトセシンの伝達を手助けする方法のために、南オーストラリア大学の研究者によって使用されたという。
楽曲は振動を提供するために使用されており、薬の微粒子を揺らすことで、シリコンのポリマーで薄くコーティングすることが可能になったという。これにより薬が体内で効き目を発揮するまでの時間が増加し、直接ガン細胞に働きかけるのを助けるという。この研究は、薬物伝達の他の分野にも用いることができるという。
この論文によれば、「概念実証」とのことで、実現可能性のみを示すもので、論文は「サンダーストラック:多孔質シリコン微粒子でコーティングしたプラズマ・ポリマーでコントロールする薬物伝達システム」と題されている。
南オーストラリアの「リード」は研究者の一人であるニコ・フェルカ―教授にインタヴューしており、次のように語っている。
「微粒子は多孔質で、基本的にスポンジのようになっています。この穴を薬で満たすのですが、そこから薬が逃げてしまうのを避けたいわけです。それでコーティングをする必要がありました」
「普通は表面にプラズマを焼き付けるのですが、これにまつわる問題は微粒子の片面しかコーティングできないということです。片面はさらされてしまうことになります」
「それで私たちは大音量のスピーカーを使って、システムに向かって鳴らしてみるアイディアが出てきたのです。大音量のスピーカーを使って、振動を生み出し、微粒子を揺らしてみたのです。軌道の読めない周波はうまく機能し、均質なコーティングをもたらしてくれるのです」
「プラズマは物質の第四状態です。イオン化されたガスになっています」とニコ・フェルカ―教授は選曲の理由について説明している。
「私たちは低音のプラズマを使用していますが、高音のプラズマのサンプルは雷の光の形をとります。それで私たちは最終的に“Thunderstruck”を使用することにしたのです。というのも雷とプラズマガスの関係が好きだったからです」"
これを読んだ限り、別にAC/DCのサンダーストラックでなくても良かったのかな?と思いますが、そこはオーストラリアの研究者のAC/DC愛なのでしょうか(笑)
ちなみに、AC/DCは長年リズムギターをプレイしていたメンバーのマルコム・ヤングが2014に、認知症でリタイヤしてしまいました。
うーん、楽器を演奏していれば、絶対に認知症にならないというわけではないんですね。
AC/DC - Sony Music
ライター:田宮悠季