- なかなか寝付けない・・・。
- 途中で目が覚める・・・。
- 睡眠障害の種類。
- 不眠の原因と対策。
大きく分けて4タイプある不眠
現代人に多い不眠。実は、不眠と一口に言ってもざっくり分けて4つのタイプがあります。
【入眠障害】なかなか寝付けない。入眠に時間がかかる。入眠までに30分~1時間ほどかかるようであれば、入眠障害と言う意見も見かけますが、日本睡眠学会によると、入眠障害は寝つくのに普段より2時間以上かかる状態だそうです。
【睡眠維持障害】いわゆる中途覚醒。途中で目が覚めてしまいます。メルクマニュアルによれば、高齢者では若い人より眠りが続かないことが多くなるそうです。「このタイプでは、寝つきには問題ないのですが、数時間後には目が覚めてしまい、そうすると今度はなかなか寝つけなくなります。熟睡できずに浅い眠りを繰り返すこともあります。」メルクマニュアル引用。
【早朝覚醒】早すぎる時間に目が覚めてしまいます。上記メルクマニュアルには、「年齢を問わずうつ病の徴候であることがある」と、あります。ですが、一般的には高齢者に多いと言われています。
【熟眠障害】熟睡出来ない。ぐっすり眠れず、目が覚めてからも疲れが取れていない、などの症状が出たりします。深いノンレム睡眠が得られないので、夢をよく見る人はこのタイプかも知れませんね。
かく言う筆者も睡眠障害で薬を飲んでいます。私の場合は、寝るまでに時間がかかり、なおかつ眠りが浅いため、「すぐに眠くなる薬と、よく眠れる薬を出しましょうね。」とは主治医談。
女性は不眠になりやすい!高齢者やうつ病の患者も?
女性は男性よりも、「セロトニン」というホルモンが少ないと言われています。実は、このセロトニン、睡眠と大きく関わっています。
眠るためには、「メラトニン」というホルモンが必要になって来るのですが、その原料となるのがセロトニンなのです。また、うつ病の患者では、このセロトニンが不足します。高齢者も分泌されにくくなります。
セロトニンは、昼間、太陽の光に当たっている間にさかんに分泌されます。また、食品などから摂取される、「トリプトファン」という物質がセロトニンの原料になります。
その不眠は一時的なもの?それとも?
なんだか眠れない日がある。ストレスのせいで今日はあまり眠れなかった。普段はきちんと眠れている人でも、こういうことってありますよね。
1日から数日ほどの不眠症を「一過性不眠症」、数日から3週間ほどの不眠症を「短期不眠症」、1ヶ月以上の不眠症を「長期不眠症」や「慢性不眠症」と言うそうです。
不眠症の原因って?
不眠症になる理由は、色々あるでしょうが、今回はありがちな原因を書き出してみます。
【太陽の光に当たらない】
上記にもありますが、昼間に太陽の光を浴びることで「セロトニン」という物質が体内で分泌されますが、これが睡眠と深く関わっているために、昼間に外に出ないと不眠になりやすいでしょう。
※このセロトニンは、睡眠に必要な「メラトニン」という物質の原料になります。また、セロトニンの原料となるトリプトファンという物質も大切です。トリプトファンは、キウイやバナナといったフルーツ、ヨーグルトやチーズなどの乳製品、ひまわりの種やアーモンド、鶏肉などの肉類、赤身魚、納豆や豆乳など豆類、すじこ、たらこ、お米、そば、きのこ類、たまごなどから摂取することが出来ます。
【運動不足】
頭と目ばかり使いがちで身体は使わないことが多くなった現代人。これも不眠の原因と言われています。
適度な運動をすることは、やはり、とても大切なことのようですね。また、毎日続けることも忘れずに。
ただし、寝る直前になってから運動をしてしまうのは逆効果かも。
筆者も、歩き回った日は比較的スッと眠りに落ちることが多いです。(私の場合は、歩き回る場所が、都会のビル街だと効果があまりないようです 笑)
【ストレス】
ストレスも安眠の敵。ストレスを感じると、「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。このコルチゾール、朝にスッキリ目覚めるためには必須のホルモンなのですが・・・・。そうなのです、目を覚ます作用があるわけですから、入眠時や睡眠時にこのホルモンが大量に分泌されては困りますよね。
また、ストレスは、精神的なものもあれば、痛みや肩の凝りといった身体的なもにもあります。
【環境】
旅行などの一時的な環境の変化、または寝具が合っていない。あるいは騒音。そういった環境も、不眠の一因になります。激しい音楽を聴きながら寝るのも良くないでしょう。
余談ですが、筆者は、ご近所さんが夜中少々うるさかったので、雨戸を閉め、遮音カーテンに変えた経験があります。壁が薄いのであまり効果はありませんでしたが・・・・なかなか難しい問題ですね。
【身体および精神の疾患】
自律神経失調症やうつ病、または身体的な疾患による痛みやかゆみで不眠になることがあります。
また、薬の副作用で不眠の症状があらわれることもあります。
【その他】身体を冷やすのは良くありませんが、身体の中心部の体温である、深部体温が高いのは不眠の原因になります。寝る直前にお風呂に入るのは控えましょう。
また、寝る前にカフェインを摂取するのも控えた方が良いでしょう。玉露にはコーヒーよりも多くのカフェインが含まれているそうですよ。
寝る前のスマホも良くないそうです。ついつい見てしまいたくなりますが、こちらも控えておいた方が良いでしょう。
そして、タバコ。これも、睡眠の質を低下させてしまう要因です。
やっぱり睡眠は大切!
アメリカに住む男女約100万人について、睡眠時間と死亡率の関係を調べたところ、睡眠時間が6.5~7.4時間の人の寿命がもっとも長かった、というデータがあります。
不眠も良くありませんが、寝すぎも良くないのです。
睡眠の時間や質ひとつで健康はもちろん、寿命までが左右されるなんて、やっぱり睡眠は大切ですね!
ライター:田宮悠季